夢影
明日になれば忘れても
必ず會へる氣がしてゐる
あゝ儚い此の世界の夢よ
誰かも知り得ぬ影を殘して
記憶の底へ溶けるやう
人の氣配を隱しつゝ
意識薄れゆく夢の通ひ路
色の無い景色僅かに殘る
喉の奧から叫んだ云葉よ
意味の無い戀よ夢へと眠れ